イルカの体・能力
イルカはこんな動物

イルカの体・能力

「いるか」はどのようにして泳いだりジャンプをしているのでしょうか。それに、イルカが人間のように、ぐぅぐぅ眠っているところを見たという人は稀ではないでしょうか。そうなると、イルカの脳がどうなっているのかも気になってきます。ここでは、イルカの体の構造やその不思議な力に注目してみました。

イルカの視力、聴力

イルカの視力は、水中で0.11、空気中で0.083です。人間ならメガネやコンタクトレンズが必要な視力ですね。水中では1m以下、空気中では2.5m以上で物が良く見えるようになっています。

イルカの前頭部にはメロン器官という器官があり、水中では超音波を出して、その反射音から物との距離を確認しています。イルカの耳は退化しているので、超音波を活用しているんですね。

イルカの目は両側に離れた位置についているため、両目で同時に物を見ることができないといわれています。視界は垂直方向より平行方向のほうが広くよく見えます。


イルカの泳力

イルカの種類にもよりますが、時速55kmも出るイルカがいます。このようなスピードは、イルカの尾ビレによるものです。

尾ビレの中に骨はありませんが、尾ビレの付け根あたりにV字型の骨を持ちます。このV字型の骨の周りには筋肉がついていて、カンガルーなどにも見られます。イルカは魚と違って尾ビレを上下に振ります。

これは人間か走り出すときの踏み込みと同じような力があります。もともと陸上では歩いていた生物ですから、上下に尾ビレを振ることが、自然に身についたのかもしれませんね。


イルカの人工尾ビレ

沖縄県にある水族館で、尾ビレを失ったイルカが、人工の尾ビレをつけることによって、再びジャンプすることができるようになりました。

水族館のスタッフや獣医、人工尾ビレを作った大手企業や造形作家の方の熱い想いによるものでした。その後、石川県の水族館でも尾ビレを失ったイルカに人工尾ビレをつけ、再び泳げるようになりました。

それぞれの違う立場の人たちが集まり、イルカを助けたこの話題は、私たちができることについて考えさせてくれました。


イルカの潜水力

イルカはどのくらい潜っていられるのかというと、小型のイルカで約3~4分20m、そのほかのクジラで約15分300m潜ることができます。普通の人間なら1分間潜れたら充分な時間です。

イルカの呼吸は深くて、空気の交換率が人間の場合10~15%であるのに対し、イルカは80~90%も交換できます。人間でいうならとても速い呼吸でなければ、このような空気の交換はできません。

イルカはたくさんの酸素を蓄え、消費を抑える力があります。このことによって、イルカは長い時間潜ることが可能なのです。


イルカの睡眠

イルカは常に泳ぎ続けていますが、眠っていないわけではありません。イルカは、左右の脳を交互に休ませることができるので、眠っていないように見えるんですね。

イルカが眠っているときの特徴があります。それは、片目を閉じ、ある一定方向に回転しながら眠る、というものです。右脳が眠っているときは左目、左脳が眠っているときは右目を閉じます。

そして、北半球のイルカは反時計回り、南半球のイルカは時計回りに回転します。ただし飼育されているイルカは、安全だということを知っているのか、水中でじっとしたり浮いたりして眠ることもあります。


イルカの知能

イルカの脳は約1500万~2000万年前にできたといわれています。人間の脳が1400gでイルカが1500g、体と脳の比率も人間の次に高いのだとか。つまり人間に近い頭脳を持っているんですね。

それだけではなく、新皮質という人間が社会生活を営むために必要な思考や道徳といった部分の脳が、人間よりも発達しているイルカもいるのだそうです。

まだ全てのイルカの研究が進められているわけではないので、どちらが賢いのか?はさておき、イルカが超音波など人間が持たない力を持つ、賢い動物であることには違いありません。


オスとメスの見分け方

イルカのオスとメスはぱっと見ただけでは、色も同じで区別がつきません。イルカは普段、泳ぐときの抵抗を少なくするために生殖器を生殖孔というポケットにしまいこんでいます。メスは哺乳孔というポケットが生殖孔の近くにあって、このポケットの縦線が1つだけならオス、3つあればメスということになります。

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