イルカの凶暴性
イルカの面白い生態

イルカの凶暴性

「いるか」が人間に噛み付いたとか、小型のイルカをいじめたなどという話をたびたび聞きます。一説によると、イルカには凶暴性があるというのです。つい人間は癒しを求めて、こんなに可愛いイルカが?と思うのかもしれません。しかし人間にもそのような一面はあるので、おかしなことではないでしょう。ただ、私たちがイルカの社会を知らないだけなのかもしれません。

イルカの凶暴性とは

イルカが何らかのストレスや不満を抱えたとき、同種間や小型のイルカなどをいじめることがあります。噛み付くなどして体に傷をつけることもありますし、精神的に追い詰めることもあります。

いじめられたイルカは、体重が減少したり胃の病気を抱えたりもします。対象はイルカだけではなく、人間や魚たちも攻撃の対象になります。けれど、共通していえるのは、何かの理由があっていじめや攻撃をするということです。そんなところは人間に似ているともいえます。

単に攻撃する、という見方もありますが、イルカの能力ってそんな程度かな、とも思うのです。物を掴む代わりに噛む習性がありますが、これは明らかにいじめを意図しているわけではありません。凶暴性を持つということは、イルカが感情を持ち、それを表現しているのではないか、とつい人間の感覚で考えてしまいます。


イルカがいじめをする理由

人間の目から想像ができる、いじめの理由を挙げてみます。

・繁殖するのに子供が邪魔だから
・上下関係をはっきりさせたいから
・施設のプールが狭いから
・人間が追い回すなどして、生活の邪魔をするから
・そのほか、ゲーム・エサを守る・戦う訓練・儀式
…などなど。


イルカの倫理観とは

イルカと人間は同じ哺乳類といっても、それぞれの異なる歴史を歩んできた生き物です。イルカが群れになって弱い1頭をいじめるというのは、人間の感覚でいえば、無邪気で子供っぽくて倫理などないように思えます。けれど、イルカ社会では違うのかもしれません。果たしてどのような感覚なのでしょうか。

イルカ社会の倫理

・イルカやクジラは始めから弱い生き物を食べても栄養がなく、自分の体に良くない影響を与えることを知っている。
・奇形や異常のあるものは、排斥される。
・群れの中に弱いものがいると、群れ全体の安全性が低くなる。
・海の中の生き物の数を調節する役割をしている。

遊びの1つとしてのいじめ

例えば子供なら、その意味を知らずに、アリやカエルなど、小さな生き物をもてあそぶのが楽しいかもしれません。そこに道徳があれば、違った遊び方をするのかもしれません。

何も知らないけれど、痛めつける力だけは持っている、というのがイルカと人間の子供は似ています。つまり、理由はなくてもいじめる可能性はあるということです。


イルカの意思表示

イルカは自分の体を使って意思表示をしています。犬や猫など、同じような能力を持つ動物はほかにもいますが、何をどう感じているのかわからない生物はたくさんいるので、そういう意味では賢い動物といえます。イルカの機嫌の良し悪しは、次のことで見分けることができます。

機嫌が良いとき

どういうときに機嫌が良いのかというと、遊びたいときやリラックスしているとき、飼育イルカの場合は、人にほめられたときも機嫌が良くなります。

・人間の周りをうろうろしたり、一緒に泳ぐ
・高い声を出す
・ジャンプする
・目を細めて、にっこりとした表情をする
・仰向けになって胸やおなかを見せる

機嫌が悪いとき

どういうときに機嫌が悪いのかというと、驚いたとき・子供イルカが一緒で警戒しているとき・おなかがすいているとき・やきもちを焼いたとき・忙しいときなどに機嫌が悪くなります。また、人馴れしていないときには怖がることもあります。

・人間の相手をしない
・低い声を出す
・頭を上下に振る
・すぐにどこかに行ってしまう
・子育てをしなくなる
・潜る時間が長い


イルカ同士の力関係

人間に攻撃をする場合は、大抵、人間が何か邪魔をしたときだな、と思います。イルカ同士の場合はいじめをしていたイルカが、そのイルカを守るということもあり、イルカのいじめと力関係の関連性はまだはっきりとわかっていません。

けれどイルカの持っている能力は、イルカが生きていく上で身につけてきたものですし、イルカと人間を同じ感覚で考えてはいけないのだと思います。それでなければ、こうしたイルカの凶暴性はもっと広く伝わるはずですし、研究も進むのではないでしょうか。

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