イルカの人命救助
イルカの面白い生態

イルカが人命救助!?

海外ではイルカが人間を助けるという話題をよく聞きます。イルカは賢いとか優しいというイメージがありますが、人命救助をしようと思っているとは思えません。かといって偶然でもないような気もします。イルカが人命救助するに至る、特殊能力について探りたいと思います。

イルカの人命救助

1988年:ジャワ島南西沖で転覆した船の乗組員を、イルカが近くの島まで誘導しました。
1989年:オーストラリア東部沖で青年がサメに襲われているところを、3頭のイルカが撃退しました。
1992年:カリブ海では密航をしていた3人が乗組員に見つかり、海に落ちたところ、3人中2人がイルカにサメから守られて助かりました。
1996年:ペルー西部パラカス半島沖で、溺れている青年と、5頭のイルカが陸へ押し戻しました。
2005年:ニュージーランド北島ワンガレイ海岸沖で、遊泳していた4人がイルカに囲まれ、サメから守られました。


ギリシャ神話のイルカ

イルカが人を救う話は、ギリシャ神話にも見られます。ここでは有名なアリオンのお話をします。

あるとき、シチリア島で音楽コンクールがありました。ギリシャ中の楽人や詩人が集まり、アリオンという人が優勝しました。舟に乗って帰ろうとしたとき、アリオンは水夫たちに襲われました。

このとき、アリオンは自分の最後を悟り、琴を鳴らして歌を歌いました。すると、イルカたちが集まり、その音楽に聞き入ったのです。歌い終えたアリオンは海に身を投げました。

たちまちイルカはアリオンの体を持ち上げ、陸まで運んだのです。こうしてアリオンはイルカに助けられ、さらに名声は高まったのでした。イルカはこのことにより、夏の星座になったそうです。

イルカの助け合い

イルカの助け合い精神はイルカの社会でも見られます。生まれたばかりのイルカは、母親とメスのグループの中で過ごします。母親同士がお互いに子供の面倒を見ながら餌を捕ったり、寄り添って泳ぎます。

ほかにも人間社会では、漁師さんが魚を獲るのを手伝うこともあるそうです。漁師さんの網にイルカが魚を投げ込むのだそうです。


なぜイルカは人を助けるのか?

意図的説

イルカが意図的に人命救助をしたのではないか、と考える理由には、

「優しくて賢いイルカだし、可哀相だと思って助けたのではないか」
「何かイルカが助けようと思う条件があって、助けたいと思わせたのではないか」

という理由があります。ここで注意しておきたいのは、イルカには人間を攻撃する一面もあり、全ての人間に無条件で近づくわけではない、ということです。

けれど、人間に攻撃をするのは大抵、人間がイルカの邪魔をしたときですし、弱っている生き物を助ける気持ちがあるのは確かなようです。

偶然説

イルカが偶然に人命救助したのではないか、と考える理由には、

「確かにイルカに知能はあるけど、どんな能力があるかは判らない」
「イルカは気まぐれだから、偶然ではないのか」
「好奇心が旺盛だから、動くものに近づいただけではないのか」

という理由があります。けれど好奇心があるだけだったら、陸まで引っ張るようなことはないと思うのです。

人命救助する能力について

・人を発見する能力
・海底の地形や潮の流れなどを探知する能力
・泳ぐ能力
・動くものに反応する習性


意図的でも偶然でもなく

イルカには「人懐っこい」「賢い」「好奇心旺盛」などのイメージがあります。人はしばしば、イルカを擬人化して捉えることがあります。けれど、賢さというのはイルカが生きていく上で必要だった知恵であり、人間からみた賢さとは異なります。

優しいイメージがあっても、イルカだって嫌なことがあればストレスがたまったり、逃げ出します。イメージはあくまでイメージであり、人間とは別の生き物です。とはいっても、イルカは弱いものを見ると本能的に放っておけない、お母さん的な性格なのかもしれません。

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